出発前のスマホ設定を怠ると、現地で本当に詰む
海外に着いてから「SIMロックで現地SIMが使えない」「VPNを入れ忘れてLINEが使えない」と気づいても遅い。
筆者は初めての海外赴任でデータローミングをOFFにし忘れ、たった2日で3万円の請求が来た経験がある。こういう失敗は事前の設定だけで防げる。
この記事では、海外赴任・留学・長期出張前に必ずやるべきスマホ設定を10項目に絞って解説する。上から順番にチェックしていけば準備は万全だ。
① SIMロック解除
なぜ必要か: SIMロックがかかっていると、現地のSIMカードやeSIMが使えない。
やらなかった場合のリスク: 現地でSIMを買っても認識されず、モバイルデータ通信が一切使えない。Wi-Fiのみでの生活を強いられる。
2021年10月以降に発売された端末は原則SIMフリーだ。それ以前の端末は各キャリアのマイページからSIMロック解除を申請する。オンラインなら無料、店頭は3,300円かかる。
解除できたか不安なら、他社のSIMを挿して認識するかテストしておこう。
② データローミングOFF
なぜ必要か: データローミングがONのまま渡航すると、海外キャリアの回線を自動的に掴み、高額請求が発生する。
やらなかった場合のリスク: 1日で数万円の請求が来ることがある。帰国後に請求書を見て青ざめるパターンだ。
- iPhone: 設定 → モバイル通信 → 通信のオプション → データローミング → OFF
- Android: 設定 → ネットワークとインターネット → SIM → データローミング → OFF
現地のeSIMやSIMカードを設定した後に、そのSIM回線のローミングだけONにすれば問題ない。
③ eSIMインストール
なぜ必要か: 渡航先でのモバイルデータ通信を確保するため。到着直後からネットが使える。
やらなかった場合のリスク: 空港からホテルまでの移動中にネットが使えない。Grabも地図も使えず、タクシーでぼったくられるリスクが上がる。
AiraloなどのeSIMサービスを使えば、渡航前にアプリからeSIMをインストールできる。現地到着後にモバイルデータをONにするだけで即接続される。
eSIMの比較は海外eSIM比較ランキングを参考にしてほしい。
④ VPNアプリインストール&接続テスト
なぜ必要か: 渡航先によってはLINE・Google・YouTubeなどが規制されている。また、フリーWi-Fiのセキュリティ対策にも必須。
やらなかった場合のリスク: 中国やUAEでは、現地に入ってからVPNの公式サイトにアクセスできない。インストールする手段がなくなる。
NordVPNなどの大手VPNをインストールし、日本にいる間に接続テストを行う。アプリのインストールだけでなく、実際にVPN接続した状態でLINEやGmailが使えるか確認しておくこと。
VPNの比較は海外おすすめVPN比較ランキングで解説している。
⑤ 2段階認証の設定確認
なぜ必要か: 日本の電話番号でSMS認証している場合、海外でSMSを受信できなくなる可能性がある。
やらなかった場合のリスク: 銀行アプリやSNSにログインできなくなる。パスワードを変更しようにも、認証コードが届かず詰む。
以下を事前に確認しておくこと。
- SMS認証をGoogle Authenticatorなどのアプリ認証に切り替える
- 認証アプリのバックアップコードを控えておく
- 日本の電話番号でSMS受信が必要なサービスを洗い出す
⑥ オフライン地図のダウンロード
なぜ必要か: 通信環境が不安定な場所でもナビゲーションが使える。
やらなかった場合のリスク: 地方部やトンネル内など、電波が入らない場所で現在地がわからなくなる。初めての土地で方向感覚を失うのは想像以上に不安だ。
Googleマップのオフラインマップ機能で、渡航先の都市をダウンロードしておく。Wi-Fi環境で事前にダウンロードすれば、データ通信なしでもナビが使える。
⑦ 翻訳アプリのオフラインパックDL
なぜ必要か: ネット接続なしでも翻訳が使える。レストランのメニューや看板の読解に重宝する。
やらなかった場合のリスク: 通信がない場所で現地語が読めず、注文も移動もままならない。
Google翻訳またはApple翻訳で、渡航先の言語のオフラインパックをダウンロードしておく。Google翻訳のカメラ翻訳機能はオフラインでも動作するので、看板やメニューにカメラを向けるだけで翻訳できる。
⑧ クラウドバックアップ
なぜ必要か: スマホの紛失・盗難に備えるため。海外では日本よりスリや盗難のリスクが高い。
やらなかった場合のリスク: 写真、連絡先、アプリデータなどがすべて失われる。パスポートのコピーをスマホにしか保存していなかった場合は特に深刻だ。
- iPhone: iCloudバックアップを実行
- Android: Googleバックアップを実行
- 重要書類(パスポート、ビザ、保険証券のコピー)はクラウドにもアップロード
⑨ 「iPhoneを探す」/ 「デバイスを探す」をON
なぜ必要か: スマホの紛失・盗難時にGPSで位置を特定し、遠隔ロック・データ消去ができる。
やらなかった場合のリスク: スマホを失くした場合、位置特定もデータ消去もできない。個人情報の流出リスクが跳ね上がる。
- iPhone: 設定 → Apple ID → 探す → 「iPhoneを探す」→ ON
- Android: 設定 → セキュリティ → 「デバイスを探す」→ ON
紛失時に別の端末やPCからログインしてデバイスの位置を確認する方法も、事前に把握しておくと安心だ。
⑩ パスワードマネージャー設定
なぜ必要か: 海外では新しいサービスへの登録やログインの機会が増える。安全なパスワード管理が不可欠。
やらなかった場合のリスク: パスワードの使い回しでアカウントが乗っ取られる。海外からだとカスタマーサポートへの連絡も困難になる。
1PasswordやBitwardenなどのパスワードマネージャーを設定し、主要サービスのログイン情報を登録しておく。マスターパスワードは紙にも控えて、パスポートとは別の場所に保管するのが鉄則だ。
出発前チェックリストまとめ
| # | 項目 | 完了 |
|---|---|---|
| 1 | SIMロック解除 | ☐ |
| 2 | データローミングOFF | ☐ |
| 3 | eSIMインストール | ☐ |
| 4 | VPNアプリインストール&接続テスト | ☐ |
| 5 | 2段階認証の設定確認 | ☐ |
| 6 | オフライン地図DL | ☐ |
| 7 | 翻訳アプリのオフラインパックDL | ☐ |
| 8 | クラウドバックアップ | ☐ |
| 9 | 「iPhoneを探す」ON | ☐ |
| 10 | パスワードマネージャー設定 | ☐ |
より包括的な準備リストは海外赴任デジタル準備チェックリストで網羅している。日本の電話番号の維持方法は日本の電話番号を海外で維持する方法を参考にしてほしい。
まとめ
- 出発前の10項目を済ませておけば、現地でのトラブルは大幅に減る
- 特に重要なのはSIMロック解除・eSIM・VPNの3点。これを忘れると現地でリカバリーが難しい
- 時間に余裕を持って、渡航の1週間前には完了させよう